ブドウ糖は私たちにとって大切なエネルギー源と言え、健康な人の場合ブドウ糖が尿中に漏れ出すのはほんのわずかな量である。
本来は漏れ出さないはずのブドウ糖が一定以上尿中に漏れ出してしまったものを尿糖と呼ぶ。
もともと腎臓は血液中のブドウ糖を尿に漏らさないような仕組みになっている。
しかし何かしらの異常が体に現れ、血液中のブドウ糖が多くなってしまうと尿中にあふれていってしまうのである。
具体的な数値でいうと170~180mg/dLを超過すると尿中に漏れ出してしまい、糖尿病になる。
また、体質的に限界値が低い人もおり、血糖はそれほど高くなくても尿中にブドウ糖が流れていってしまうという事もあるようだ。
この病気を腎性糖尿と言い、血糖値の値を見ればすぐに知ることが出来る病気である。
その多くは心配のいらないものであるが、一応は専門的な検査を受けて置いた方が良いといえるだろう。
さてこの検査だが、糖が出ているかどうかを調べる定性検査と尿中の糖の量を調べる定量検査の2つがある。
前者は試験紙に尿をつけて色づくかどうかで判定する検査である。
後者に関しては、1日の尿を採取して含まれているブドウ糖の量を調べる検査だ。
これらの検査は主に入院中の患者さんに対して行う検査である。
この検査結果より、定性検査が陽性反応だった場合は糖尿病を疑い血糖検査などを行う必要がある。
血糖検査が正常だった場合は糖尿病ではなく腎性糖尿だと考えられる。
しかし、そのほかにもクッシング症候群などの内分泌疾患の場合もある為その点のチェックもぬかりなく行う必要があるといえるだろう。